カワイイわんこは躾をご所望
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R18!パートナーの男の娘獣人×クルーウェル先生R18小説です。
クルーウェル先生が過去に誰かに飼われていて、ニップルピアスを開けられたり淫紋を彫られたりした特殊設定あり。
丁寧にオイルを塗りこんだレザーソールがコツコツと石畳を鳴らす音が聞こえ、ボクの耳がぴくぴく動く。同時にふわりと鼻腔をくすぐる慣れ親しんだパルファムの香り。仕事のときにはごく控えめにつけられているそれも、ボクの優秀な鼻ならすぐにわかる。
段々と近づいてくる足音に、ボクは玄関前の大きな鏡で全身をチェックするため慌てて立ち上がった。ハーフアップにしたアッシュグレーの髪に、この間買ったばかりの白いニットのワンピース。毎日欠かさずボディクリームを塗っている太もものさわり心地は抜群だし、自慢の尻尾は今日もふさふさだ! そうしているうちに、玄関のドアの前でぴたりと立ち止まる足音。指摘したことはないが、彼が毎日こうやって家に入る前に身だしなみをチェックしていることも知っている。ボクは優秀な番犬なので、ご主人のことなら何でも知っているのだ。
「おかえり、ダーリン!」
ボクのプレゼントした牛革のストラップと鍵が擦れあう音が聞こえたら、それは目の前のドアがガチャリと音を立てて開く合図。尻尾をブンブン振りながら大好きな彼に飛びつくと、頭上から「ただいま、冷えるから玄関で待たなくていいと言っているだろう」なんて少し呆れたような声が聞こえてくる。でもこれはボクを心配しての発言であって、怒っているわけではないことをボクは知っていた。その証拠に、彼――デイヴィス・クルーウェルは今日もボクの唇にただいまのキスをしてくれる。外で食事を済ませてきたその唇からは、少しだけアルコールの匂いがした。
「いい匂いだな。バケットと……トマトか?」
「正解! 美味しそうなトマトをいっぱいもらったからブルスケッタにしたんだ!」
「どういう風の吹き回しかはわからんが、学園長からボトルを持たされたんだ。折角だし開けるか」
「やったあ! じゃあこの間のオリーブも出そっか。チーズもまだ残ってたはずだし」
少し背伸びして脱がせたお気に入りの毛皮のコートをハットスタンドにかけ、デイヴィスの背中を押すようにしてリビングへと移動する。このコートはいつ見ても本当に素晴らしい出来で、彼が気に入るのも無理はないなと思う。その反面、彼がボク以外の職人が作ったものを身につけているという事実に嫉妬したりもする。ボクはテーラーではないので仕方がないのだけれど、こうやって彼の美しさを理解し最大限に引き立てる作品を作れる能力が羨ましい。まあ毛並みならボクだって負けてはいないし、彼が身につけている革製品のほとんどは僕が作ったものなんだけどね。
新鮮なトマトをたっぷりのせたブルスケッタの隣にオリーブの入った瓶と小さく切ったチーズをのせて、リビングのローテーブルまで運ぶ。黒いレザーのソファーに座ってちょっとひと息。BGM代わりにつけていたTVのモニターからは、白黒の画面とともにAs Time Gose Byが流れている。
柔らかなレザーに身体を預けてもう何度も観た古い映画をぼーっと眺める。
「アッシュ」
しばらくすると、赤ワインのボトルとグラスを両手に抱えたデイヴィスがリビングへと戻ってきた。帰ってきたときと変わらぬその服装に、随分と長い間部屋にこもっていたのになと首を傾げる。ソファーの上で少しだけ左に移動しながら「着替えてるのかと思った」と言えば、「……待てができない子犬がいるからな」と揶揄うように鼻先をつままれた。
目の前に並べられた二つのグラス。曇りひとつないその中に、ポンッと小気味よい音を立てて開封されたディープルビーの液体が注がれていく。ワインのことはさっぱりなので、ラベルを見てもピンとこない。しかし芳醇な葡萄の香りにクランベリーやスミレの花のような爽やかな香りが混ざったそれは、きっとかなりいいものなのだろうなと思う。
「
画面のなかの俳優のセリフを引用し、デイヴィスがワイングラスを掲げた。こんなクサい台詞を真似して様になってしまうなんてなんて恐ろしい男だろうと思いながらも、そんな男がいまこうしてボクのことだけを見つめているという事実に心から喜びを覚える。
用意したものをつまみながら、お互いに今日一日の出来事を話し始める。とはいえ、ボクはいつも通りアトリエにこもって注文を受けた商品を作ったり新しいデザインを考えたりしていただけなので、とくに目新しいことはなにもない。でもデイヴィスはそんなボクの代わり映えのしない話をいつも最後まで聞いて、「Good Boy」と優しく頭を撫でてくれる。
彼のほうはというと、新学期が始まってからいろいろイレギュラーなことばかり起きて大変そうだ。今日も新入生の授業中に薬品が爆発したおかげで数人の生徒の身体が緑色やら紫色やらに変化してしまったと言っていた。「読めばわかることを何故失敗するんだ」などと悪態をついてはいるが、なんやかんやで楽しそうに話しているので大丈夫だろう。毎日学生たちの話を聞いていると、ボクも生徒として彼の授業を受けてみたいなあと思ってしまう。教員としての彼もきっとセクシーで、すごく格好いいに違いない。
時折映画のセリフに聞き入りながら他愛ない話に花を咲かせていれば、あっという間にワインボトルが空になった。外で飲んできたこともあり、すっかりアルコールが回ってなんだか頭もふわふわしている。
一目見ただけで酔っていることがわかるボクとは対照的に、デイヴィスは顔色一つ変わらずいつも通りのすまし顔。それがなんだか悔しくて、ボクはソファーに寝転がりながらスカートの裾がめくれ上がるのも気にせずに爪先で彼の足を撫でた。爪先から脛、脛から太もも。太ももからその身体の中心にまで這わせようとしたところで、咎めるように足をつかまれる。
「……躾のなっていない足だ」
「躾けてくれるの?」
「次からはもっとスマートな誘い文句を考えておくんだな」
そう言いながらワイングラスを置いたデイヴィスは、ボクを抱き上げてベッドルームへ繋がる扉を開けた。
二人で一緒に選んだキングサイズのベッドの上に下ろされたボクは、四つん這いになったあとぐっと伸びをしてその場でごろんと横になった。ベッドサイドでこちらに背を向けたデイヴィスが、ジレのボタンを一つずつ外して皴にならないように几帳面にハンガーにかける。その姿勢のよい背中をじっと眺めていると、彼は「ずいぶんと熱烈な視線だな」と喉の奥を鳴らして笑った。
「それで、やんちゃな仔犬のお望みは?」
気怠そうに片手でネクタイを緩めながら、デイヴィスがボクの隣にその身体を横たえた。シャワーを浴びる前の身体から香る、たくさんの知らない匂い。それを上書きするように彼の胸元にぐりぐりと頭を擦りつけたボクの頭を、デイヴィスの大きな手が優しく撫でる。本当にいつどこから見ても美しく、絵になる男。
だからこそ興奮する。
「ちがうでしょ?」
喉の奥を小さく鳴らし、飛びかかるようにしてデイヴィスの身体を押し倒した。腹のあたりに馬乗りになると小さくウッと呻く声が聞こえたが、今は気にしないことにする。
「デイヴはどうされたいの?」
一つずつシャツのボタンを外していけば、隙間から綺麗に筋肉のついた無駄のない身体が現れる。相変わらずその表情に変化はないが、アクアマリンのように美しい薄青色の瞳の奥にほのかに欲望の色が宿るのを見てボクの尻尾の毛がぶわりと逆立った。
全てのボタンを外し終えて胸元を開放させれば、ほとんど日に焼けていない白い肌と淡い桃色の乳首が露わになる。その胸の先端では、小さなドロップジュエリーのついたシルバーのニップルピアスが揺れていた。
「綺麗だね、デイヴ」
「……ッ、く、」
ボクはまるで祈りを捧げるかのように首を垂れ、うっすらと筋の入った腹部にゆっくりと舌を這わせていく。そのままわざと音を立てながらその身体に口づけを落としていけば、デイヴィスは快感を湛えるように低い声を零した。
「ボクがあげたこれ、ちゃんと毎日つけてくれていて嬉しいな」
「ッア……は、ッ……ン」
抵抗するように持ち上げられた手を握り締めるように指を絡め、そのまま白いシーツの海に縫い留める。もう空気に触れていることすら刺激になっているらしい。ピンと立ち上がった乳首を口に含んで軽く歯を立てれば、デイヴィスの口から零れる声に甘さが混じった。
「あのクルーウェル先生がこんなやらしいジュエリーつけてるなんて、みんなにバレたら大変だね」
リング状のピアスを舌で軽くいじると、白い肌の上で小さな赤い石が揺れる。知り合いのアーティストに頼んで作らせたこれは、去年の誕生日にボクが贈ったものだった。
「デイヴ。ここ、もう苦しいでしょう?」
自分のモノを擦りつけるようにして腰を前後させ、トラウザーズの中で窮屈そうにしているそれを刺激する。
「このままだと服が汚れちゃうね。どうしてほしい?」
「……ッハァ、仔犬、」
「この間教えてあげたでしょ?」
睨みつけるようにボクを見上げるデイヴィス。理性的な彼が欲望に身を任せるこの瞬間が、ボクは大好きだった。
「……さっさと……脱がせ、ろ、ッ」
「デイヴィス・クルーウェル」
親が子供を叱るときのようにフルネームで呼びかければ、デイヴィスの身体がびくりと跳ねる。
「……脱が、せて、くれ」
絞りだすような、小さな声。しかし確かにデイヴィスの口から発せられたその懇願する声に、ボクは全身の血が沸騰したのかと思うほどの激しい興奮を覚えた。羞恥からか、不服そうにボクを睨むデイヴィスの頬には朱が差している。しかし確かにこれから起こることへの期待に満ちたその目に、ボクはデイヴィスの白い首元に首輪のように垂れ下がったままだった赤いネクタイをつかむとそのまま乱暴に口づけた。
ムードも愛の囁きもない、噛みつくようなキス。柔らかな唇を割り入って歯列をなぞるようにして口内を犯せば、それに応えるかのようにデイヴィスが舌を絡めてくる。薄暗い部屋のなか、ボクたち二人の荒い呼吸音だけが響く。
角度を変え、何度も深く口づけながら、ベルトを外してトラウザーズのジッパーを下げていく。するとデイヴィスがボクの首に腕を回して縋りつくように抱き着いてきたので、そのまま下着も一緒に脱がせてしまうことにした。
「かわいいね、デイヴ」
腹につきそうなほど反り返ったそれをそっと撫でてやると、デイヴィスの腰が大きく揺れる。名残惜しさを感じながら、がっちりとボクの首に回されていた腕をほどいて身体を起こすと、行き場を失ったデイヴィスの手がボクの服の裾をつかんだ。
「かわいい子にはご褒美をあげなきゃね」
「待っ、」
ボクの言葉で何かを察したデイヴィスが静止の声をあげるよりも速く、ボクはぱくりと彼の剛直の先端を口に咥えた。
鋭い犬歯が当たらないように気をつけながら、わざとじゅるじゅると音を立てて先走りを吸い上げる。人間たちと比べて、ボクたち犬の獣人の舌は少し長く動きの自由度も高い。そのおかげで、なにかを舐めるときには対象物を包み込むようにして動かすこともできる。
両手を使って竿の根元からゆっくりと扱き上げ、同時に裏筋を舐め上げてやれば、デイヴィスが苦しそうに呻いた。あまりの快感に、ボクの頭をつかもうとしたデイヴィスの手が力なく空を掻く。しかしあらかじめ決めてあるセーフワードを口にするような素振りは見せないので、彼はまだこの遊びを楽しんでいるようだった。
気持ちはいいが、少し物足りない。それぐらいの強さで唾液と先走りでぬめるデイヴィスのモノを扱き続けていると、彼の形の良い尻の真ん中でひくひく動くものが目に入る。
「あれ、デイヴ。さっきからここが寂しそうだねえ」
そう言いながらその可愛らしいつぼみを指先で引っ掻いてやれば、デイヴィスが「うあ」と悲鳴にも似た声を上げて身を捩った。慌てて今まで扱いていたモノの根元をぐっと握りこむと、デイヴィスが驚いたようにボクを見上げる。
「ごめん、イきそうだった?」
「な、んで」
「中、準備してくれたんでしょ?」
「ちょっと待ってね」と声をかけてから、髪を束ねていた革紐をほどいて首を振る。そのまま爆発寸前のデイヴィスのモノの根元でぎゅっと蝶々結びを作ると、革紐を外そうと伸ばされた手を絡めとってその指先にキスをした。イきたいのにイけない。そんな切なさに、デイヴィスの目から生理的な涙が零れ落ちる。それを舌先で舐めとりながら、ボクはデイヴィスの首元に引っかかったままだったネクタイを使って身体の前でその両手首を縛りあげた。
ボクの下で浅い呼吸を繰り返すデイヴィス。限界まで高められ紅潮したその下腹部には、白い刺青が浮かび上がっていた。ハートのようなその白いラインを指で撫でれば、デイヴィスが仔犬のように小さく呻く。
それが子宮を模したものだということは、彼と最初にセックスした日に聞かされていた。体温が上昇したときにくっきりと現れる淫靡な刺青も、薄桃色の乳首を貫くピアスも、遠い昔に「飼い主」によって与えられたものだと。
最初こそ、変わった趣味を持つ人間がいるものだと面白がっていた。同族を「飼う」なんていかにも人間らしい思考じゃないかと。しかしデイヴィスと会う頻度が増え、お互いに真剣に向き合うようになるにつれ、ボクは姿を見たこともない「飼い主」に嫉妬した。この気高く美しい人間を所有し、その身体に消えない痕を刻みつけた誰かが憎くて――それと同じくらい羨ましかった。
その感情は今でも変わらずボクの中にある。デイヴィスと共に暮らし、彼がボクの選んだピアスだけを身につけるようになった今でも、ずっと。
「ッ、あ」
「やめとく?」
ここまで可愛い恋人が善がる姿を眺め続けて、ボクもそろそろ限界だった。
おろしたての可愛い総レースの下着のなかでパンパンに膨らんだボクのモノ。それを見せつけるように膝立ちになってワンピースの裾を持ち上げると、デイヴィスがゴクリと喉を鳴らす音が聞こえた。彼がボクに欲情している。その事実だけでイきそうになるのをぐっとこらえてゆっくりと下着を脱いでいく。
「ここ、触ってもいい?」
ベッド横の引き出しから取り出したスキンを指にはめ、デイヴィスのお尻に指を這わせた。そして彼が調合した特別製のローションを塗りこむように穴の周りをほぐし、ゆっくりと指で犯していく。
「……ン、」
「どうする?」
「……ッハア、」
「お願いの仕方は教えたでしょう?」
ベッドの上に横たわるデイヴィスに覆いかぶさるようにして、耳元でそう囁いた。そのままかぷりとその耳たぶに軽く歯を立てると、すでに二本の指を飲み込んでいた彼の後孔がきゅっとボクの指を絞めつける。
「……たの、む……もう、」
縋るような、弱々しい声。いつもの凛とした姿からは想像できないその愛らしさに絆されそうになるが、ここで妥協しては意味がない。ご褒美が欲しければお利口でなければ。それは常々デイヴィスが口にしていることだ。
デイヴィスの額に、汗に濡れた白い前髪がぴたりと貼りつく。それを指先でかき上げてやれば、情欲の熱で潤んだ青い瞳がまっすぐボクを見上げた。
「お願い、しま、す」
「……
二人の視線が甘く絡んで数秒。教え通り上手にお願いできたデイヴィスの額に唇を寄せ、彼の身体を優しく抱き起す。そのままゆっくりとデイヴィスの身体をうつぶせにしてその腰を高く持ち上げると、洗いたてのシーツによって張りつめた怒張の先端を刺激されたらしい彼のくぐもった声が聞こえた。
「身体、痛くない?」
「……ん、ハァ、ッ、ああッ」
「コラ。それは傷がついちゃうからダメだって」
刺激を求め、自らをベッドに擦りつけようと腰を揺らすデイヴィス。それを諫めるために目の前に突き出された白い尻を軽く叩けば、彼の薄い唇からだらしなく涎が零れた。
「ほら、万歳して」
縛ったままの両手を顔の前まで上げ、プランクをするときのように上半身を支えさせる。腰を痛めてしまわぬよう腹のあたりに枕を差し込むと、ふかふかのそれと擦れあったニップルピアスがカチャリと小さく音を立てた。
まるで地に伏して祈っているかのような上半身と、裸に剥かれた状態で高く突き上げられた下半身。気高い彼にとってはきっと屈辱的であるだろう恰好をこうしてボクに見せてくれることが嬉しいし、頭が爆発しそうなほど興奮する。
「ひ、あ……んァ……ッア、」
「ちょっと待ってねえ……ボクも今すぐ挿れたいんだけど、気持ちいいほうがいいでしょ?」
魔法で処理をしたときに自分で少し弄ったのか、デイヴィスの後孔は最初から少し柔らかかった。目の前でひくつく可愛い穴に小瓶から直接ローションをかけると、温まった身体には少し冷たかったのかデイヴィスがびくりと身体を震わせた。
穴の中に差し込む指を二本から三本に増やし、傷つけてしまわないよう慎重に指を曲げたり出し入れしながらデイヴィスのいいところを刺激していく。ボクが中で指を動かす度に、大きくしなるデイヴィスの白い背中。その背骨の形をなぞるようにゆっくりと口づけを落とし、スキンをつけたボクの先端で穴の入り口を撫でたその瞬間。不意に身体をもたげてボクのほうを振り返ったデイヴィスが、乱暴にボクの唇に噛みついた。
「うあ、ッ、はッ……ああッ!」
そんな彼の行動で、辛抱強く待とうと思っていたボクの覚悟は一瞬で崩壊した。
ワンピースの裾をたくし上げ、後ろからかき抱いたデイヴィスの身体を一気に貫く。かなり念入りに解してはいたが、やはり苦しかったらしい。浅い呼吸を繰り返すデイヴィスの脇腹をゆっくりさすると、絡みつく肉壁がきゅっとボクを締めつけた。
「デイヴ、」
「ひ、あ、ッン、あ」
根元を縛られたままのデイヴィスの陰茎を片手で刷り上げながら、ゆっくり腰を押し進めていく。逸る気持ちを抑え、呼吸を整えるためにペロリと唇を舐めると、先ほどのキスで切れてしまったらしいそこからは新鮮な血の味がした。
「デイヴ、気持ちいい?」
「あ、っぐ、ンア、や、」
ボクが腰を前後に振るたびに、粘膜同士がにちにちと擦れあう下品な音とデイヴィスの可愛い鳴き声が部屋の中に響く。ゆっくりと、しかし確実に深くまで腰をグラインドさせれば、デイヴィスの身体から力が抜けた。あまりの快感に、自力で身体を支えることすらできなくなってしまったようだ。胸の下に敷いた枕に顔を埋め、半ば叫ぶように喘ぐデイヴィス。その細い腰をつかんでひときわ奥まで腰をグラインドすれば、パンパンに膨らんだボクの根元の瘤と彼の柔らかな尻たぶがぱちゅんと音を立ててぶつかった。
人間とは違う、ボクたちの種族特有のこれは、一度中に挿入ってしまえば射精が終わるまで抜けることがない。だからボクの射精が始まる前にデイヴィスを開放してやらないと、大変なことになってしまう。
デイヴィスに覆い被さるようにしてその汗ばんだ身体を抱きしめると、ボクは腹につきそうなほど勃ち上がった彼のモノを縛りあげている革紐を解いてその耳元で囁いた。
「……Good boy, 出していいよ」
「――ッ、ゥあ、ああ、あ、ぐっ、」
抑えていた欲望を開放するのと同時に震える身体の最奥まで腰を打ち込めば、デイヴィスは悲鳴のような声をあげながらびくびくと身体を震わせた。もう縛っているものはなにもないのに、未だ半勃ちの状態のそこからは精子とカウパーが混ざり合ったものがとろとろと流れ続けている。それは終わりのない射精のように、果てのない快楽なのだろう。強すぎる快感から逃げるように、デイヴィスの背中が何度も大きくしなった。
「ンあ、デイヴ……ッ、」
同時に、デイヴィスの中がまるでボクを捕食するかのように強くボクを締めつける。それはすでに限界まで高められていたボクには強すぎる刺激で。ボクの身体の奥が震え、すごい勢いでなにかがせり上がってきたかと思うと、ボクはデイヴィスと繋がったままその中に熱い精を放った。どくどくと精子が流れ出ていく感覚。スキン越しにその流れを感じたのか、デイヴィスがゆるく腰を動かしたので、ボクは思わずぐっと息をつめた。
「……デイヴィス、」
部屋の中に響く二人分の荒い呼吸音。デイヴィスの匂いがする。彼のお気に入りのパルファムではなく、彼だけが纏う生き物としての匂い。その香りを胸いっぱいに吸い込んで、後ろから抱き締めたままその背中に頬ずりをする。そのまま目の前の白いうなじを見つめていたらどうにも我慢ができなくなって、ボクはかぷりとデイヴィスの首に噛みついた。
「こら、駄犬」
途端に飛んでくる、鋭い声。続いて小さな声で「……顔を見せろ」と言うのが聞こえて、ボクは尻尾をぶんぶん振りながらまだ繋がったままのデイヴィスの身体を抱き上げ、ベッドの上で仰向けになるようその身体をぐるりと回転させた。
体勢を変えたことで、ボクたちを繋ぐ部分がくちゅりと淫靡な音を立てる。同時にデイヴィスの中がぐっと収縮するのがわかって、ボクはデイヴィスの手首から外したネクタイを握り締めたまま小さく呻いた。
今この間にも、ボクはデイヴィスの中に熱を注ぎ続けている。人間よりも射精量の多いボクは、どうやってもデイヴィスに負担をかけてしまう。だから普段は挿入なしのペッティングだったり、例え挿入しても根元までは挿れないように気をつけていた。それなのに、今日はなんだか歯止めが効かずに盛り上がってしまった。あと数十分はこうしてデイヴィスに楔を埋め込んだまま過ごさなくてはならない。そう考えるとなんだか申し訳なくなってきて、ボクはデイヴィスを抱き起すと向き合った状態で膝に乗せ、その身体をぎゅっと抱き締めた。
「デイヴ、ごめん、まだもうちょっとかかるから」
「……いちいち言わなくてもわかっている」
冷たい言葉とは対照的に、デイヴィスの表情は柔らかい。「駄犬」なんて言いながら、デイヴィスはいつもこうしてボクを甘やかす。
素肌に当たるニットの生地がくすぐったいのか、それともボクだけ服を着ているのが気に食わないのか。体液でガビガビになってしまったボクのワンピースを見たデイヴィスに短く「脱げ」と言われ、ボクはいそいそと服を脱いだ。
そうしてそっと彼の背中に腕を回し、温かな素肌同士が触れ合う感触にそっと目を閉じる。ベッドはビショビショだし、二人ともいろんな体液で全身ドロドロだけど、お互いの心音と呼吸の音だけが響くその空間はとても穏やかだ。
「あのね、デイヴ、大好きだよ」
「……それもわかっている」
ボクも生徒としてデイヴィス・クルーウェルの授業を受けてみたいと言ったけど、前言撤回しよう。生徒じゃなくてよかった。だってこんなに可愛い人を独り占めできないなんて、それこそ悲劇じゃないか!
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